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見える法話「極楽浄土AR」

このたび、デザイナーの菊池あかね様と制作プロダクションのBB media様からご協力いただき、AR技術を用いて阿弥陀如来様や内陣の彫刻が動き出す新しい仏具「極楽浄土AR」を開発いたしました。

シンプルなケースに入ったiPadを内陣(阿弥陀如来様がご安置されていて極楽浄土をあらわしている場所)にかざすと、阿弥陀如来様が輝きながら浮かび上がったり、飛天が舞ったり、宗祖の親鸞聖人がお念仏を称えながら歩き出したりします。
こんな場所にこんなものがあったのかという発見や、同時に法話をすることでそこに仏教の教えが込められていることも楽しく知ることができます。

極楽寺では様々な取り組みを通して、多くの方から親しみを持ってもらえるお寺を目指しています。
私が小千谷に戻って16年経ちますが、今では極楽パンチや消しゴムはんこを通して極楽寺を知ってもらえることができ、ご門徒だけでなく多くの方が寺に関わってくれるようになりました。
そこからたくさんのコミュニケーションが生まれ、次々と新しい展開が生まれるという良い循環が出来上がりつつあります。

しかし、もともと寺の重要な要素である法事・仏事に関しては、お越しいただいたご門徒に緊張感を持たせてしまったり義務感を感じさせてしまうような、昔のままの関係性を変えることができずにいました。
なんとかリラックスしていただきたい、身内の死や仏教の教えにじっくり向き合っていただきたいと工夫を重ねるものの、良い成果は得られずにいました。

その原因の一つに、法事・仏事がコミュニケーションをとる構造になっておらず、僧侶からご門徒に法話(説教)したり、僧侶が先頭に立ち読経するといった一方通行な関係性の中で成立してきたという歴史があります。
このような関係ですと、特にトラブルもなくスムーズに事は終わるのですが、お互いの思いを共有することができず、場合によっては法事を「こなす」ような感覚になることもありました。

今回の試みは長年一方的だった関係性を大きく変えるものです。
4月末から実際に法事の場で使い出していますが、わいわいとコミュニケーションが生まれ、今までにない生きた場になっていることを実感しています。会話が生まれることで想いも湧き出てきます。この「想い」を聞くことが寺や僧侶の大切な役割でして、ようやくスタートラインに立てたのかなという思いを持っています。

この「極楽浄土AR」を、ぜひ皆さんにも体験していただきたいと思います。
特別公開を6月9日(一般向け)と12日(メディア向け)に実施します。
詳しくは「極楽浄土AR」のサイトをご覧ください。

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