極楽寺とは

そのままでいいし、
くらべなくてもいい
生き方もあります

極楽寺という寺号にある「極楽」は
ご本尊の阿弥陀如来がお住まいになられている世界のことをいい、
「極楽浄土」や「お浄土」ともいいます。

その極楽は古いインドの言葉でsukhāvatī【スカーヴァティー】といい、
”幸福のあるところ”という意味をもっています。

幸福とは私の欲求が叶ったときや、
何かとくらべて優れていた時に感じるものです。

しかし、極楽の幸福とは、それぞれのいのちをくらべない、
自分中心の幸せを追求しないところに幸せがあるといいます。

お経には、色とりどりに咲く極楽の蓮の花は
その色のまま(否定されない)かがやき、
相入れない不協和音にしかならない存在も、
互いに響きあいとてもきれいな音を奏でると説かれています。
私たちはこの極楽の世界観を大切にしています。

どなたのご葬儀ご法事であっても大切にお参りし、
いつでもどのような方でもお越しいただけるよう日々努めてまいります。

悲しみだけでなく喜び合える場でもありたいと思っています。
悩みに対しても、良い悪いとジャッジすることなく、
ともに悩みながら歩んでいきたいと考えています。

日常とちょっと違う視点ですごせる極楽寺にどうぞお参り下さい。

本堂紹介
Main Temple

2003年に改築された本堂は、総檜作りの本堂です。
装飾は控えめでシンプルな作りとなっています。
皆さまに快適にお参りいただけるように、
冷暖房完備の他、イス席も用意しています。

また、車椅子の方にもそのままお参り出来るように
車椅子用のリフト(庫裡玄関にあります)も設置しています。

2004年の新潟県中越地震の際は町内の避難所として使用され、
約80人ほどの方が本堂で避難生活を送った他、
講演会やイベントなどの開催で、
ご門徒だけでなく、多くの方が集まる本堂となっています。

極楽浄土ARGOKURAKU jodo AR

極楽浄土ARは、門徒と寺のつながりを強化させる新しい法話のあり方への挑戦です。
普段は立ち入らない本堂の内陣の阿弥陀如来像や彫刻に対し法話の中で極楽浄土の哲学をAR技術で可視化し、伝えることで「見える法話」として実現します。

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歴史History

1560年
初代玄順が信州から越後に移り住み、長岡市摂田屋に光福寺を建立する。
1601年
玄順、小千谷に移り住み極楽寺を建立する。
1630年
2代了玄の時に正式に寺号と本尊(木像)を本山より受ける。
1640年
現在地の旧寺町に移転する。
1926年
16代昭道の時に、洋館風の寺院を建立する。
また、境内の墓地を全廃し、本堂の地下に納骨堂を設置する。
同時に寺院内にルンビニ女子学院を開校し、女子育成に力を入れる。
2003年
洋館風の建物の老朽化に伴い、バリアフリーの本堂・納骨堂を新築する。

僧侶紹介Profile

住職 麻田 弘潤

1976年7月18日生まれ

本願寺派布教使・特別法務員・東電柏崎刈羽原発運転差止市民の会共同代表・消しゴムはんこ作家

プロフィールを見る

住職 麻田弘潤

1976年7月18日生まれ

本願寺派布教使・特別法務員・消しゴムはんこ作家・東電柏崎刈羽原発運転差止市民の会共同代表

住職として極楽寺にしかないイベントや取り組みを行っている他、消しゴムはんこ作家としても各地でワークショップや寺院での襖絵制作を行なっている。

東日本大震災以降は原発問題に関心を寄せ、2012年4月『東電・柏崎刈羽原発差止め-原告団/市民の会』共同代表に就任。

2012年12月、消ゴムはんこの趣味を生かし、消しゴムはんこ作家津久井智子と仏教×消しゴムはんこ法話ユニット「諸行無常ズ」を結成し、消しゴムはんこづくりを楽しんでもらいながら体験的に仏教思想を学ぶことの出来るワークショップを全国各地で開催している。

~消しゴムはんこ作家として個人活動履歴~
*諸行無常ズとしての活動履歴はこちら
2015年 本願寺新潟別院本堂にて障子絵製作
2016年 西本願寺日曜レクチャーにて実演・講演
2016年・2017年 宮城県亘理町真光寺にて子どもたちと襖絵を製作
2017年~2018年 情報誌WEEK!にて作品とコラム連載
2017年 京都 龍谷ミュージアム「浄土真宗と本願寺の名宝Ⅱ」にてワークショップ開催
2018年 カンボジア日本大使館主催「絆フェスティバル」にてワークショップ開催
2018年~2022年 浄土真宗本願寺派仏教婦人会連盟機関紙「めぐみ」にて消しゴムはんこ作品連載
2019年 パリJapan Expo 2019に出展
2020年 新潟市 浄土真宗本願寺派西永寺様にて庫裡襖絵製作
2020年 参拝記念消しゴムはんこの日を開始
2020年 浄土真宗本願寺派 札幌正信会 2021年法語カレンダー イラストを担当
2021年〜 浄土真宗本願寺派大阪教区機関誌「御堂さん」の法話コーナーの挿絵を担当
2021年 「絵ものがたり正信2 インドから中国へ ひかりを伝えたお坊さま(浅野執持 文/釈徹宗 解説・法蔵館)」のイラストを担当
2021年 富山県黒部市 浄土真宗本願寺派善巧寺様にて納骨壇襖絵制作
2021年 浄土真宗本願寺派 札幌正信会 2022年法語カレンダー イラストを担当
2022年 浄土真宗本願寺派 西本願寺御正忌報恩講 華葩のイラストを担当
2022年 新潟市 浄土真宗本願寺派西永寺様にて本堂襖絵製作
2022年 浄土真宗本願寺派 札幌正信会 2023年法語カレンダー イラストを担当
2022年~ 浄土真宗本願寺派仏教婦人会連盟機関紙「めぐみ」の表紙イラストを担当
2023年 浄土真宗本願寺派 西本願寺御正忌報恩講 華葩のイラストを担当
2023年 浄土真宗本願寺派 本願寺堺別院 参拝印製作
2023年 おうち習い事アプリ「miroom(ミルーム)」で消しゴムはんこの講座を担当
2023年 龍谷大学 新入生に配布するカレンダーのイラスト担当
2023年 京都 西本願寺「親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年慶讃法要」記念中啓・華葩のイラストを担当
2023年 長崎県佐世保市 浄土真宗本願寺派西福寺様にて本堂襖絵制作
2023年 新潟県長岡市 「まちなかキャンパス長岡」子ども講座  消しゴムはんこワークショップ開催
2023年 京都 龍谷ミュージアム「お釈迦さんのむかしばなし」の関連イベントにてワークショップ開催
2023年 新潟県長岡市 「ミライエ長岡」子ども講座  消しゴムはんこワークショップ開催
2023年 浄土真宗本願寺派 札幌正信会 2024年法語カレンダー イラストを担当
2024年 浄土真宗本願寺派 西本願寺御正忌報恩講 華葩と中啓のイラストを担当
2024年 浄土真宗本願寺派子ども・若者ご縁づくり推進室「寺院伴走事業」のビジュアル制作

その他、ワークショップの開催、オーダーメイドや冊子のイラストを多数手がける

~著書~
2016年 「消しゴムほとけはんこ 。(諸行無常ズ・誠文堂新光社)」
2017年 「消しゴムほとけはんこ 。でごあいさつ(諸行無常ズ・誠文堂新光社)」
2018年 「気になる仏教語辞典(誠文堂新光社)」

~その他~
映画「Buddhist~今を生きようとする人たち~(後藤サヤカ監督)」出演

前住職 麻田 秀潤

1952年3月5日生まれ

本願寺派布教使・一般財団法人同和教育振興会運営委員・評議委員
伝道院布教研究課程専任講師

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前住職 麻田秀潤

1952年3月5日生まれ

本願寺派布教使・一般財団法人同和教育振興会運営委員・評議委員
伝道院布教研究課程専任講師

1982年極楽寺住職就任。

僧侶になった当初は教学を中心に学んでいたが、小千谷に帰省後にあるご門徒から「差別の現実を知っているのか?」との問いを投げかけられ、自分が観念的な世界に逃げ込んで、現実の苦しみに目を向けることがなかったこと気付き、部落差別への取り組みを人生の軸とするようになる。
布教の他、学校や地域のコミュニティでも数多くの講演を行い、差別をなくす必要性を訴えている。

著書紹介Books

気になる仏教語辞典
(誠文堂新光社 2018年)

気軽に楽しく仏教用語にふれていただきたいという想いで作った本です。
イラストも京都ガイドもテキストもすべて住職が担当しました。
日常語にもたくさんの仏教語があって、思わぬ発見がある本だと思います。

消しゴム仏はんこ。
(誠文堂新光社 2016年)

消しゴムはんこ作家の第一人者の津久井智子さんと出した初めての本です。
色々な仏様の消しゴムはんこ作品だけでなく、彫り方や一言法話もある盛りだくさんの内容となっています。

消しゴム仏はんこ。でごあいさつ
(誠文堂新光社 2017年)

消しゴム仏はんこ。の第2弾の本です。1冊目は彫りたい仏像を彫った感じですが、この本は色々なものに押すことを前提に作った仏はんこがたくさん紹介されています。
実際彫るならこちらがおすすめです。

浄土真宗の
教え

昔むかし、ある国王が世の中のすべてが無常であったことに気づき、
城を捨て国王の位を捨て出家して、
一人の修行者となり「法蔵」(ほうぞう)と名のりました。

この法蔵菩薩は、やがて「十方衆生」といわれる
すべての人びとをすくう如来となることを思い立つとともに、
その救いを完成させるためにはすべての人びと
一人ひとりの身のなかに飛び込んで
仏性(ぶっしょう=ほとけだね)となる如来とならねばならない
と決意しました。

この決意を実現するために、法蔵菩薩は果てしなく長いご修行を重ねられ
ついに南無阿弥陀仏という如来になられたのでした。

地上に生まれられた、唯一の仏さまであるお釈迦さまが
「お経」のなかに述べておられるお話です。

一見、荒唐無稽とも思われるお話ですが、浄土真宗の教えは、
このお話を聞いてそのままに受け入れることにつきます。

このお話を聞いて受け入れた親鸞聖人は、
和讃のなかに次のようにうたわれます。

信心よろこぶそのひとを
如来とひとしとときたまふ
大信心は仏性なり
仏性すなはち如来なり

信心よろこぶその人、つまりお釈迦さまのお話を聞いて
そのままに受け入れた人は如来と等しいと示されるのです。

なぜなら、南無阿弥陀仏という如来は
全ての人びとの身のただなかに働いているから、
その生命は如来と等しいというのです。

「如来」は仏教徒である私たちにとって、
これ以上にない最高に尊いものです。
その無上の尊厳を自他の生命のなかに認めて行かれたのが親鸞聖人です。

鎌倉時代という封建時代のなか、
親鸞聖人の所属した法然上人の専修念仏の教団は、
時の朝廷によって弾圧され、無実の罪を着せられ
あるいは遠流に処せられ、また4人の仲間は殺されています。

そればかりでなく、一握りの支配者を除く
多くの庶民は強権支配のもと塗炭の苦しみの中に生きていました。

親鸞聖人は、その人間の命の尊厳を損なう社会の現実を、
「如来とひとし」という視点から厳しく批判をされ、
同じ苦しみに生きる人びととお互いにうやまいあいながら、
同じ仲間「御同朋」として共に手を携えていかれました。

鎌倉時代といわれる800年前の時代に、
このように人間の尊厳・自由を「如来とひとし」という言葉で
うたいあげられたのが親鸞聖人の浄土真宗です。

それでは、私たちの現実社会はどうでしょうか。
先の15年戦争での数多の生命の犠牲から確認された「非戦」の願いは、
「戦争のできる普通の国」をめざす大きな声の前に、
今や風前の灯のようになっています。

差別やいじめで生命を奪われる事例は後を絶ちません。
貧困の問題もあります。
また福島第一発電所の事故で、
原子力発電所と人間の生命は共存できないことが明らかになった現在でも、
原発推進の声は消えることもありません。

今こそ一人ひとりが、「如来とひとし」との教えに聞き、
「経済」や「効率」の声に惑わされるのではなく、
生命の尊厳を第一に生きることが求められています。
御同朋の社会をめざして一歩一歩の歩みを進めていきましょう。

極楽寺では「みんな仲間 御同朋」をスローガンに、
ご門徒皆さまと手を携えて豊かな人生を歩んでいきます。

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